情報表現力1と情報表現力2

目的と概要

情報表現力1-2の目的

本科目は、大学や企業、地域活動などでレポートや資料を作成したり、活動紹介やPRなどに有効なチラシや動画を制作したりするために必要な「情報を表現するための力(情報表現力)」の向上を目的としています。
そこで斉藤クラスでは、情報表現力を「企画力」「表現力」「技術力」という3つの力に分けて学びます。

 
 

情報表現力1-2の概要

情報を表現するためのソフトウェアは色々ありますが、本科目では広く一般的に導入されているOfficeソフト──Word、Excel、PowerPointを用いて授業を進めます。動画制作ではムービーメーカーというソフトウェアも使いますが、主に音や音楽、ロールエンドなどを入れるフィニッシュワークで使用します。
授業の内容は、ソフトウェアの習熟を図り、決められた内容で実習を行う「規定課題」と、学生が企画した内容に基づいて自由に制作する「自由課題」の2つをメインに学習します。特に自由課題では「企画立案」がポイントになるため、斉藤クラスでは学生同士のディスカッションによる相乗効果を狙い、グループワークを取り入れています。
規定課題は、情報表現力1ではレポート作成を行い、情報表現力2では決められた内容の動画を制作します。自由課題は、情報表現力1ではチラシ制作を行い、情報表現力2では自由な内容で動画を制作します。

コンピュータ基礎1-2の応用科目

情報系の科目における位置付け

コンピュータ基礎1-2の応用としての情報表現系に、情報表現力1-2が位置付けられています。コンピュータ基礎1では、情報モラル、Excel・PowerPointの基礎、MOS※レベルのWordを学習し、コンピュータ基礎2ではMOSレベルのExcelとPowerPointを学習します。このような基礎的なスキルを習得した上で、情報表現力1-2では、レポートやチラシ、動画を例に制作することで、情報の表現方法や制作プロセスを学習します。

※MOS:ICT資格の内の1つ「Microsoft Office Specialist」の略。

ワークショップを取り入れたデザイン思考のカリキュラム

斉藤クラスの特徴

斉藤クラスでは、自由課題の制作に向けて、チラシやムービーを“理解”するためのワークショップを行います。ワークショップは、参考となる実物を収集する「フィールドワーク」と複数人で実物を観察・分析する「グループワーク」の2つです。ワークショップはデザイン思考のプロセスにも位置付けられており、実際のデザインの現場でも行われる重要なプロセスであるため、これを追体験することでより実践的なカリキュラムを構築しています。

フィールドワークで制作後を体験する

自由課題で制作するチラシやムービーが、どういう場所にどのように置かれているのかという現場も確認しながら収集します。例えば、多くの人が行き交う駅前で手渡しで配布するチラシと作品を観賞するために人が集まる美術館のラックに入れるチラシでは、情報の表現方法だけでなく形状も異なります。ムービーも同じで、電車内のサイネージ、大衆前で行うプレゼンテーション、YouTubeの動画、Webサイトに掲載する商品紹介ムービー、テレビのCM、eラーニングで使う教材といった様々な利用シーンを想定しなければなりません。このようにチラシや動画は、企画や制作の際に配布や設置場所を考慮する必要があるため、現場でチラシやムービーを収集することで、制作後を意識付けるようにしています。

グループワークで制作物をイメージする

次に、グループワークでは、チラシやムービーがどのように作られているのかを、複数人で要素や構成、表現方法などを観察・分析します。ここでは持ち寄った実物からグループ内で観察するものを選び、グラフィック的な表現はもちろんのこと、どういう要素がどのように構成されているのかを分析します。また、グループワークは、他者とのディスカッションによって、個人では見落としがちな新たな気づきや発見をスパイラル的に促す有効な手段であり、企画や制作の際に力を発揮します。

情報表現力1(チラシ)のグループワークの様子

観察しながらチラシの要素を書き出す
書き出した要素をグループ毎に分類する
結果を発表して情報共有や再確認する

情報表現力2(動画)のグループワークの様子

鑑賞しながら動画の要素を書き出す
書き出した要素を序破急毎に分類する
結果を発表して情報共有や再確認する

学生の相互評価と教員評価

評価方法と基準

情報表現力1-2の課題の成績評価は、教員の評価をベースに、学生の相互評価を加味して行います。ただし、情報表現力1の規定課題は、テスト形式で採点するため教員評価だけとなります。

成績の評価基準

規定課題:30点

情報表現力1:手順通りにPC及びソフトウェアの操作ができるかをテスト形式で採点

情報表現力2:目的、ターゲット、ストーリー、インパクト、音楽、完成度で評価

自由課題:60点

情報表現力1:企画力、目的、内容、インパクト、バランス、配色、適切な文章や写真・イラスト、わかりやすい文章や写真・イラスト、工夫されている文章や写真・イラストで評価

情報表現力2:企画力、目的、ターゲット、ストーリー、インパクト、音楽、見せ方の工夫、完成度で評価

講師点等:10点

出席回数、提出期限、相互評価などにより総合的に評価

 

相互評価の様子

情報表現力1・自由課題「チラシ」の相互評価(展示会)
情報表現力2・自由課題「ムービー」の相互評価(上映会)

提出物

提出漏れがないか要確認

情報表現力1-2の提出物は、企画書などプリントして提出する印刷物と課題として制作した元データの2種類あります。評価する際に確認するので、締切(提出日)までに準備してください。

情報表現力1の提出物

規定課題

レポートの印刷物とWordデータを各1点ずつ

※配布した手順書と完成例も回収します。

自由課題

印刷物:企画書、原稿、ラフスケッチ、チラシ、PRシートを各1枚ずつ

※PRシートは上記1枚に加え、履修人数分を相互評価前に印刷しておくこと

Word:企画書、原稿、チラシ、PRシートのデータを各1点ずつ

PDF:チラシのデータを1点

相互評価シート:当日用紙を配布

アンケート

授業評価アンケート、情報表現力1アンケート、Web教材アンケート

※実施日に指示を出します。

 

情報表現力2の提出物

規定課題

印刷物:企画書、シナリオ、PRシートを各1枚ずつ

※PRシートは上記1枚に加え、履修人数分を相互評価前に印刷しておくこと

Word:企画書、シナリオ、PRシートのデータを各1点ずつ

動画:規定課題の動画(mp4)を1点

PowerPoint:規定課題の動画の元データを1点

相互評価シート:当日用紙を配布

自由課題

印刷物:企画書、シナリオ、絵コンテ、PRシートを各1枚ずつ

※PRシートは上記1枚に加え、履修人数分を相互評価前に印刷しておくこと

Word:企画書、シナリオ、PRシートのデータを各1点ずつ

動画:自由課題の動画(mp4)を1点

PowerPoint:自由課題の動画の元データを1点

相互評価シート:当日用紙を配布

アンケート

授業評価アンケート、情報表現力2アンケート、Web教材アンケート

※実施日に指示を出します。